145:自家発電
1908(明治41)年から1966(昭和41)まで、金谷ホテルは自家発電の電力を使用していました。
父善一郎を助けるためホテル業を始めた眞一は、当時の日本ホテル界に異彩を放っていた箱根富士屋ホテル山口仙之助の教えを乞うため訪れ、庭の滝を利用して作られた水力発電システムを目にします。
水力発電への憧れを日光に持ち帰った眞一はコツコツと資金を貯め、1908(明治41)年、念願の自家発電の電気でホテルを明るく灯しました。
水力発電のシステムはホテルから大谷川を渡った先の山に作りました。そこからどのようにホテルまで電気を引いてきたのかはっきりしたことは分かっていませんでした。が、見つかりました!「金谷ホテル自家用水力発電 水路実測並電気使用区域平面図」
これまで発電所の場所とホテル敷地内にあった変電所、ようはスタートとゴールは分かっていたのですが、送電の謎がめでたく解けたのです。金谷ホテル以外の施設でも金谷の電力を引いていたことが分かります。
この「金谷ホテル150の宝物」で紹介したいのは、水力による自家発電をしていた。という事実です。が、資料を整理することで見えてきた、日光市と金谷ホテルの関係も宝物だな、と思っております。
【関連項目】
4:別館の電気室
別館の電気室
40:電話 / 日光一番
電話 / 日光一番
6:スチームハンマー
スチームハンマー