125:眞一とコージーコーナー

昭和29年6月、ホテルの敷地内に建物が新築されました。
3階建てのこの小ぶりな建物は、1階に事務所、2階には眞一社長の執務スペース、3階に眞一の居住スペースがあり、この建物の入り口以外に、ホテルのバックヤードに出入りできる専用の出入り口も作られていました。

金谷家の人々がどこで寝起きしたいてのかを説明する資料はとても少なく断定はできないですが、ホテルの中に居住スペースを持っていたと思われます。職場に寝起きし、24時間365日ホテルと共に過ごしていた訳です。

昭和29年、金谷ホテル80周年を迎えた年です。眞一はこの年75歳を迎えています。そして、この年にしてやっとホテル敷地内に夫婦だけのプライベートスペースを手に入れ、コージー・コーナーと名付けました。

"Cosy Corner"コージー・コーナー
パーソナルな居心地の良いスペース。

ホテルと共に生き抜いてきたホテルマンの、この建物への思いがジーンと伝わってきます。

主亡き後、この建物は「コージーコーナー」と呼ばれ、バックヤードの一部として使用されています。

【関連項目】
99:眞一の机
眞一の机

看板
コージーコーナー入口